◆ポルトガル、岩山上の要塞都市『マルヴァン』を訪ねて!
サン・マメーデ(São Mamede)の山々に生い茂る木々の間を登って行くと、マルヴァン城(Castelo de Marvão)の長大な城壁が見えてきます。
城へ向かう途中に、小さなゴシック様式の修道院のノッサ・セニョーラ・ダ・エストレラ(Nossa Senhora da Estrela)と、大理石のペロウリーニョ(さらし台)が見られます。そしてそこからさらに登って行くと、狭くて曲がりくねった通りや、ゴシック様式の窓とエレガントな鍛鉄製のベランダのある家々など、この歴史的な町の様子がいっそうよく見えてきます。ここではエスピリト・サント教会(Igreja do Espírito Santo)のようなルネッサンス様式の出入り口と、サンティアゴ教会(Igreja de Santiago)のような御影石製のゴシック様式の出入り口を目にすることになります。町役場は、マヌエル1世(Manuel I)国王の盾と渾天儀で装飾されています。
町の中には、サンタ・マリア教会(Igreja de Santa Maria)を改装して作られた博物館があります。そこにはさまざまな考古学的発見物が展示されており、それらはいずれも、この地域の歴史や自然資産、そして人々を理解するのに役立ちます。
そして最後に城にたどり着くと、雄大な眺めがそこに至るまでの苦労をねぎらってくれます。
またこのすばらしいロケーションは、ポルトガルの歴史の中でもう1つ別の重要な意味を持っています。近づくことがほとんど不可能な岩山の上に位置していることから、この要塞都市は「王国全体の中で最も攻略の困難な町」となっていました。1116年にアフォンソ2世(Afonso II)国王が征服してから17世紀のスペイン対ポルトガルの独立戦争まで、この城は絶えず新しい戦争のやり方に合わせて改造されてきました。しかし今日では、そこが平和で美しい場所となっています。
情報提供:ポルトガル政府観光局
Photo: (c)Travel in Portugal、Municipio de Marvao
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