◆スイスで初、木彫りの里ブリエンツに『木彫り工芸博物館』オープン!
アルプスから流れるミネラルを含んだ水が、美しいエメラルドグリーンにきらめくブリエンツ湖の東。ブリエンツ・ロートホルン山の麓にあり、ブリエンツ湖畔にたたずむ小さな山村ブリエンツは、古くから木彫りの里として知られています。
森に囲まれた山国スイスと木彫り工芸の歴史は古く、教会や修道院などの柱彫刻や彫像などの芸術的な作品や、ベッドやタンスなどの家具や家庭でつかわれるコップや皿、スプーンなどの食器なども木工でつくられてきました。19世紀、山岳観光が発展したブリエンツのあるベルナーオーバーラント地方では、世界各国から訪れる観光客向けに、動物やスイスの山の少女などを彫った置物や小物といった土産物もつくられるようになり、木彫り産業が発展。そして職人を育成するため、ブリエンツにスイスで唯一の木彫り工芸学校が1884年に設立されました。
以来、多くの芸術家や職人が誕生したこのブリエンツには、木彫り・木工芸に関する資料や作品がそろっており、そうした貴重な遺産を守り伝えていくため、1990年に「木彫り工芸財団 Stiftung Holzbildhauerei」がつくられ、2009年6月20日には、ブリエンツの木彫り産業をリードしてきたジョバン社の協力で、スイス初の「木彫り工芸博物館 Schweizer Holzbildhauerei Museum」がオープン。
1835年に建てられたジョバン社の歴史的な工場を改装して、歴史的にアンティークから現代のモダンなものまで、芸術的な彫刻作品、民具やオルゴールや鳩時計など、世界屈指の規模といわれる木彫り製品の数々を一同に展示しています。スイスはもちろん、世界的にも珍しい貴重なコレクションを、ぜひ訪ねてみましょう。夏季は毎日開館、冬期(11月~3月)は水・土・日曜休館です。
情報提供:スイス政府観光局 Photo: (c)Schweizer Holzbildhaurei Museum
(動画はWoodcarvingイメージ)
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