ベルナルダス修道院(Convento das Bernardas)の中には、他では見られない専門博物館があります。それは世界中のさまざまな文化圏から集められた、さまざまな操り人形とお面を展示しているマリオネット博物館です。人形やお面以外にも、実物大の模型、小道具、影絵劇場、舞台背景に加え、舞台裏で活躍するさまざまな機械類や、復元したバロック様式の劇場があります。もちろん、舞台に嵐や波を起こす扇風機も備えられています。これらの品々が一堂に会したマリオネット博物館は、人形劇という古くから行われてきた娯楽に関する非常に独創的な博物館です。
サン・マメーデ(São Mamede)の山々に生い茂る木々の間を登って行くと、マルヴァン城(Castelo de Marvão)の長大な城壁が見えてきます。
城へ向かう途中に、小さなゴシック様式の修道院のノッサ・セニョーラ・ダ・エストレラ(Nossa Senhora da Estrela)と、大理石のペロウリーニョ(さらし台)が見られます。そしてそこからさらに登って行くと、狭くて曲がりくねった通りや、ゴシック様式の窓とエレガントな鍛鉄製のベランダのある家々など、この歴史的な町の様子がいっそうよく見えてきます。ここではエスピリト・サント教会(Igreja do Espírito Santo)のようなルネッサンス様式の出入り口と、サンティアゴ教会(Igreja de Santiago)のような御影石製のゴシック様式の出入り口を目にすることになります。町役場は、マヌエル1世(Manuel I)国王の盾と渾天儀で装飾されています。
町の中には、サンタ・マリア教会(Igreja de Santa Maria)を改装して作られた博物館があります。そこにはさまざまな考古学的発見物が展示されており、それらはいずれも、この地域の歴史や自然資産、そして人々を理解するのに役立ちます。