◆ポーランド・クラクフ、クリスマスの風物詩『ショプカ・コンクール』
= 2023年12月7日(木)開催 =
ショプカ(Szopka)とはキリスト誕生の場面を再現した模型のクリスマス・ハウスのこと。クリスマスが近づくとポーランド中いたるところの街角や教会に飾られますが、ここクラクフで創られるほど絢爛豪華なショプカは、他のどこにも見ることができません。
ショプカの歴史は19世紀後半にさかのぼります。 初期の頃のショプカは、キリストが誕生したベツレヘムの馬小屋の模型に、聖母マリアと誕生したばかりの幼子イエス、そして聖ヨセフ、羊飼いや動物などをあしらっただけのものでした。クラクフやその近郊に住む大工や左官工たちがその作り手で、建築の仕事が少なくなる冬の手仕事として始めたものでした。彼らはクリスマスが近づくと手作りのショプカを手に家々を訪ねて売り歩いたのです。
ショプカのモデルとなった建物の筆頭は聖マリア教会でしたが、他にもヴァヴェル城やスキェンニツェ、バルバカン、数多の教会などクラクフを代表する建築物が好まれました。 ショプカが再現するのはキリスト誕生にまつわる新約聖書の各場面ですが、ポーランドの歴史的出来事、風刺や伝統を描く場合もあります。さらにクラクフならではの民俗的伝統のアクセントが加えられるようにもなり、例えばライコニクというクラクフ地方に伝わるタタールの馬を模った人形などをあしらったものも出てくるようになりました。精巧な細工の建物や部屋の中には、細やかに作りこまれた人形が飾られます。最近ではからくり仕掛けになっていて動くものも多く、さながら人形劇場となっているものもあります。
毎年12月最初の木曜日にはクラクフ旧市街広場のミツキェヴィチ像脇でショプカのコンクールが行われ、大工たちが腕によりをかけて創り上げた絢爛豪華なショプカを楽しむことができます。最優秀に選ばれた歴代のショプカはクラクフ歴史博物館に展示され、また民俗誌博物館では最古の歴史的ショプカやオリジナリティにあふれた作品を見ることができます。
情報提供:ポーランド政府観光局
Photo: (c)Wikipedia、MHK.pl
◎空室状況、および料金を調べる!Booking.com(最安値ホテル予約)