◆オランダ、長い歴史を誇る『アルクマールのチーズ市』
The Alkmaar cheese market
= 2023年3月31日から9月29日の毎週金曜日(10:00~13:00)
7月と8月は火曜日の夜19時から21時まで開催! =
チーズ市の歴史
アルクマール(Alkmaar)のチーズ市は、オランダ国内に数あるチーズ市の中でも、最も長い歴史を誇るチーズ市です。公式には1593年の6月17日に初めてチーズ取引のルールが制定されたとされていますが、1365年にはこの町にチーズ計量用の秤が存在していたことが確認されています。以降、90年ほど前までは、周辺農家から持ち込まれたチーズの取引が、アルクマールの主要ビジネスでした。1916年の記録では、なんと1 日に平均300トンのチーズが取引されています。当時のチーズ市は延々と続き、深夜1時まで及んだときもあるとのこと。現在のチーズ取引高は、全盛期の 10%に満たないものの、市中心のワーフ広場で開催される伝統的なスタイルのチーズ市は、オランダ文化を垣間見ることのできるスポットとして、毎年約10 万人の観光客を楽しませています。
チーズ市の様子
チーズ運搬人の組合「フェーム(Veem)」がチーズ市での運搬や計量を行います。7名の団員で構成されるこのフェームは4つあり、それぞれ赤、黄、青、緑の4つのカラーに色分けされています。各フェームのリーダーは「チーズ・ファーザー」と呼ばれ、その地位を表す銀の持ち手のついた黒いステッキを持っています。
黒い皮の袋を持った最年長のメンバーは「タスマン(袋の人)」と呼ばれ、チーズを計量するときに秤におもりを乗せる役を担っています。その他のメンバーは、白い上下のユニフォームに所属フェームの色をあしらった昔ながらのカラフルな衣装に身を包んで、大きなチーズを専用の荷台に載せて、えっさこらさと運搬します。
チーズ市当日に、トラックで搬入された大量の大きな丸いチーズは、整然と長い列を作って、会場となるワーフ広場に広げられます。10時になると広場の端に設置された計量所にこれらのチーズが順々に持ち込まれ、計量が始められます。計量の責任者が記録をつけ、チーズの仲買人と品質監査人がチーズの質をみて値段を決めます。広場の周りには大勢の観客が集まって、売り手と買い手が互いの右手を叩きあい、交渉が成立するまでの一連のパフォーマンスを見つめています。
契約成立後、チーズはカラフルな運搬用の台に載せられ、買い手の車まで運ばれていきます。 2人一組となった大柄でユーモラスな運搬人は、ときにはエダムチーズ1個2kgを80個(計160kg)も載せた荷台を担ぎ上げることも。掛け声とともに広場を大きく回りながら、走る姿は楽しいものです。
情報提供:オランダ政府観光局
Photo: (c)holland.com
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