◆スイス・バーゼル、伝統の秋祭り『バーズラー・ヘルプストメッセ』
= 2015年10月24日~11月8日 =
ドイツ、フランスと国境を接するバーゼルは、スイス最古の大学がつくられた中世の時代から学芸や文化の中心地として発展してきた古都。旧市街を中心に毎週広場で開かれる市場のほか、華やかなクリスマスマーケットなどの特別市も数多く開催されています。12月に始まるクリスマスマーケットの前におこなわれるのが「バーズラー・ヘルプストメッセ Basler Herbstmesse(バーゼル・オータムフェアー)」。ヨーロッパ各地で11月11日の「聖マルティヌスの日(独語:ザンクト・マルティンスターク Sankt Martinstag)」を中心に開かれる秋祭り(収穫祭)のひとつで、古くから、冬に備えてさまざまなものを買う人々でにぎわいます。食べ物や衣類、工芸品など多彩な露店が立ち並ぶマーケットとあわせて、観覧車やメリーゴーランド、見世物小屋などが特設される縁日のようなものです。
スイス各地で開催される秋の収穫祭としては、ワイン祭り、チーズ祭り、牧下りなど、地域によってさまざまですが、バーゼルやベルン、チューリヒのように市場を開く権利を獲得した中世の都市では秋の特別市の形となります。スイスで最も早く自由都市となっていたバーゼルでは市場の権利も獲得していました。
とくにこの「バーゼル・オータムフェアー」の歴史は古く、1471年7月11日にレーゲンスブルクでの帝国議会にて、皇帝フリードリヒ3世より当時のバーゼル市長ハンゼン・フォン・ベレンフェルスに、恒久的にフェア(特別市)を開く権利が与えられたという、秋の特別市としてはスイス最古のものとなります。
「バーゼル・オータムフェアー」は聖マルティヌスの日の14日より前で、10月30日より前の土曜日にスタート。長い伝統にならって「マルティン教会Martinskirche」の鐘の音が12時に鳴り響き、始まりの時を告げます。ペータープラッツPetersplatzを中心に、バールフュッサープラッツBarfüsserplatz:、ミュンスタープラッツMünsterplatz、クララプラッツClaraplatzなどの広場で2週間後の日曜まで開催されます。(慣例的にペータープラッツPetersplatzだけは2日間長く翌週の火曜日まで開催予定)。
歴史的な街並を楽しみながら、昼間のマーケットを楽しむのもよいですが、観覧車やメリーゴーランドなどがライトアップして美しい夜のマーケットがおすすめ。場所にもよりますが、週末は夜23時までオープンしています。
情報提供:スイス政府観光局
Photo:(c)proinnerstadt.ch
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