◆フランス、パリで人気のレンタサイクル『ヴェリブ(Velib)』
2007年夏に始まったレンタサイクルの制度は急速に広がり、現在では183,000人が長期会員に登録しています。支払いはキャッシュカードで簡単にでき、料金も30分1ユーロから。更に始めの30分は無料と魅力的です。現在1,450カ所のポートに20,000台の自転車が整備されています。つまり1区あたり70カ所のポートに自転車が1,000台。ヴェリブを利用すれば市内を自由に移動することができます。もちろん、交通ルールを遵守し、歩行者に注意を払い、必要に応じてヘルメットを用意し、自動車やオートバイに注意することは必要です。若者にも評判のデザインで、14歳以上で身長150cm以上なら誰でも利用できるので、家族みんなで乗ってみてはいかがでしょう。パリで自分の自転車を持つ人は推定18万人。市内には自転車とローラーブレードで走れる道が150kmあります。
利用料金、利用方法
利用金は基本利用料金+使用料からなります。
基本利用料金は、1日(1€)、1週間(5€)、1年(29€)の3つに分けられる。使用料については、最初の30分は無料。30分超60分以下返却で1€、60分超90分以下で2€。90分以降は30分ごとに4€。利用料金に加えてデポジットとして150€が課される。つまり、1日利用で1時間借りると支払う料金は2€ということになります。
支払はICチップのついたクレジットカードの利用が可能で、カルトブルー1のほかVISAやMaster、JCBなどが使用できます。
1日あるいは1週間利用の場合、事前の手続きは必要なく、貸出スタンドに直接赴いて料金を支払い自転車を借りる。1年利用の場合は、区役所や地下鉄の駅、郵便局、あるいはインターネット上で手続きを行うと、2週間ほどで専用のカードが自宅(フランス国内)に送付され、以後はカードを貸出スタンドでBorneと呼ばれる自転車を留め置く支柱にかざすだけで借りることができます。
◆フランス、その他の都市のレンタサイクル事情
ラ・ロッシェル(La Rochelle)
シャラント地方Charenteの港町、大西洋に面した観光地のラ・ロッシェルでは、環境に優しい町作りの一環として、自転車、ローラーブレーダー、歩行者専用の「緑の道」を30年前から整備し、300台のレンタサイクル「黄色い自転車」が用意されています。
A veloのサイト
ストラスブール(Strasbourg)
アルザスAlsace地方の中心都市ストラスブールでは、移動手段の10%が自転車で、これはフランスの全国平均の4倍にあたります。300 kmの自転車道路が整備され、12万人の市民が日常的に自転車を利用しています。レンタサイクル制度「ヴェロカシオンVelocation」も15年ほど前に始まりました。
Velocationの公式サイト
リヨン(Lyon)
ローヌ・アルプ地方Rhone-Alpesの中心地都市リヨンが「ヴェロ’ヴVelo’v」の名前で自転車3,000台のレンタサイクル制度を始めたのが2005年5月。市民にも好評で、ローヌ河やソーヌ河畔のサイクリングが楽しめ、自転車道路は大きな公園や庭園へも通じています。
Grand Lyon Velo 'Vの公式サイト
レンヌ(Rennes)
「ヴェロ・ア・ラ・カルトVelo a la carte」
ブルターニュ地方Bretagneの中心都市レンヌでも、レンタサイクルの制度が10年前に始まり、現在、25カ所のポートに200台の自転車が用意されています。
Velo a la Carteの公式サイト
ボルドー(Bordeaux)
高級ワインで知られるボルドー市も、ヴェロ・シテ協会と協同でレンタサイクルを行っています。自転車は4,000台。補償金を払えば、4ヶ月間無料で利用でき、河畔をサイクリングし、歴史地区を自由に回ることができます。ただ、自転車の整備は個人で行わなくてはなりません。多くの学生が利用していますが、この制度はボルドー市民しか利用できません。
Velo Citeの公式サイト
エクサン・プロヴァンス(Aix-en-Provence)
「ヴ’エローV’hello」
エクサン・プロヴァンスは道が狭いこともあり、快適な生活を送るには自転車が一番です。ただ、彩り豊かな市場やルネサンス時代の邸宅の前はいつも人であふれているので、歩行者には気を付けてください。15カ所のポートに200台の自転車が用意され、観光客も気軽に利用できます。
V'helloの公式サイト
グルノーブル(Grenoble)
「メトロ-ヴェロMetro-velo」で通勤を!
レンタサイクルの「メトローヴェロ」の名前は、「ラ・メトロ」と呼ばれるこの地方の都市共同体の名にちなんで付けられました。半日3ユーロ、週末は9ユーロで、駅と大学の2カ所に貸し出しの事務所があります。アルプスの都市ということで、不安に思う方がいるかもしれませんが、ご心配なく。町はとても平らです。
Metro Veloの公式サイト
トゥールーズ(Toulouse)
バラ色の町と呼ばれるトゥールーズでも、パリでヴェリブを運営している会社と契約し、2008年夏よりレンタサイクル「シクロシティCyclocity」(135カ所に1,500台)がスタートしました。
Velo Toulouseの公式サイト
情報提供:フランス政府観光局
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